なぜ医師が発信するのか

yujiro.nakayama

なぜ医師が発信するのか 中山 祐次郎

私はこの「発信する医師団」を2017年初秋に立ち上げました。立ち上げたといっても大したことではなく、ある晩、突然発作のようなものが襲ってきて私はfacebookでこう呼びかけたのです。

 

「医師の世界に風穴をあけよう」

 

ちょっとおおげさですが、私は本気でこう考えていました。

医師の世界=医療知識のある人たち。ここに風穴をあけたら、ひろく一般の人たちにも医療知識があふれ出るのではないか。

医師の世界はこの時代にあってもまだなんだか閉鎖的で、「医者には常識だがそうでない人には非常識」なんてことが実にたくさんあるのです。

私のこだわりは「医師自身が発信する」ということ。取材を受けるのでもなく、自らのことばで情報を出すということです。取材を受けても対談をしても、かならず取材をした人や対談相手という「フィルター」がかかります。その「フィルター」越しの発信では、毎日現場で働いている我々医師の考えている微妙なニュアンスが伝わりにくいことがあるのです。

だから、医師が自らの口で、手で、表情で語る。それが私の大切にしていることです。専門家みずからが発信をすることの意義は、非常に大きいと考えています。

 

私はとても幸運な巡り合わせがいくつも重なった結果、2015年に自分の書いた本、「幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと」を出版させていただきました。それを皮切りに、主にウェブサイトでの連載のお仕事をいただくようになり、今ではだいたい月に10記事くらいを書いています。そして幸いなことに、私は記事という形での発信のノウハウや人脈ができてきました。これを発信する医師団のメンバーのみんなに共有しています。

医師にとって、自ら発信をすることは2つの点から困難です。

一つは、「発信の仕方がわからない」という点。医師は医学部で主に医学のみを学び、医師になってからも比較的同業者との付き合いが多くなります。発信をする人たちとのつながりはなく、発信したいと思った医師はどこで何を発信すればいいのかわかりません。かつて私もそうでした。しかし今では、医師団のみんながいろんな発信のためのチャンネルを持っています。ウェブ連載、本の出版、ゲーム、イベント、テレビ番組など、メンバーは多様な発信をしています。

そしてもう一つは、「発信することにリスクがある」という点です。我々医師が発信することは医療や健康の情報ですから、場合によってはその記事が健康に悪影響を及ぼす危険性があります。直接対面している人に説明するわけではないので、誤解を生んでしまうかもしれません。リスクヘッジのしかたやディフェンス力の強化は、医師団のメンバー内で少しずつシェアしているところです。

 

こんな風に、私たちは発信のノウハウをシェアし、悩みを相談し合い、リスクを分散し、発信する喜びを分かち合っています。

また、「発信」はこれからの医師のキャリアにとって大きなプラスになります。私自身は、発信が本業の外科医とはまた別の第二のキャリアになりました。そして外科医と発信医という二つのキャリアが相互作用を起こし、インタラクティブにどちらにも大きなメリットを与えています。

今こうして、私たちのホームページが産声をあげました。作ったのはメンバーの医師です。世界中どこにもいない、そして歴史上かつてない発信する医師の集団。

「新しく出ていくものが無謀をやらないで一体なにが変わるだろうか?」(幻冬舎社長 見城徹氏の言葉)

 

発信する医師団の、これからの活動をお楽しみに!

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